◆講師からのメッセージ
高齢者の専門病院に勤務して19年になりますが、高齢者歯科医療を現場で実践していく中で、これまでの歯科医療とは、異なる対応が求められていることを感じます。
今まで歯科医療は病巣を除去して人工物に置換し、形態を修復するという外科的療法を主体に発展してきました。
しかし、口腔衛生管理が普及し齲蝕や歯周病の予防が進み、
齲蝕処置→歯髄処置→金属冠→抜歯→ブリッジ→部分床義歯→総義歯という外来診療で行う健常者型の歯科医療の流れは過去のものとなりつつあります。
歯科医療の方針は,歯冠補綴や義歯に代表される修復中心で健常者型の歯科医療から,
口腔ケア・口腔管理を代表とする口腔機能向上・高齢者型の歯科医療への転換が求められています。
本講演では、高齢者歯科の現状の問題提起に加え、10年後、20年後の歯科医療を展望し、今後の歯科の進むべき道を検討したいと考えます。
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