9月21日に、バルセロナにて開催された標記学会にて、「一口量を増やすと、嚥下時の筋肉の活動がどう変化するか」と題した研究発表をしてきました。
ヒトは咀嚼を終了し、嚥下を開始するときには、
①まず嚥下前には下顎の位置を固定するために閉口筋が活動開始し、
②次に、嚥下関連筋群が活動開始して嚥下が始まる
と考えられています。
私たちは、その一連の活動の中で、
下顎固定してはいるが嚥下開始していない時間帯、すなわち食べ物が舌根の上にあるがまだ嚥下が始まっていないためにまだ呼吸が継続している時間帯を、誤嚥や窒息の危険性がある時間帯だと考えて、仮説をたてて研究対象としています。
現段階の研究成果としては、
パンはご飯と比較して危険性が高い。しかし、ご飯であっても一口量を増やしてしまうと危険性が高くなるということです。
未来院長塾では、
開業医として必要な技術や知識の提供はもちろんですが、
上記のような、科学的根拠に基づいた研究結果も紹介し、皆さんのヘルスリテラシーの向上に貢献したいと考えています。
大阪歯科大学 障がい者歯科
田中佑人
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